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佐藤可士和の超整理術 人気ランキング : 66位
定価 : ¥ 1,575
販売元 :日本経済新聞出版社
発売日 : 2007-09-15
発送可能時期 : 通常24時間以内に発送
価格 : ¥ 1,575
整理整頓と仕事の発想は同じベクトル

何を整理するのかと思ったら、「空間」「情報」「思考」の3つと言う事だ。この3つはすべてにおいてつながっていて、結局ゴミひとつない綺麗に整理整頓された部屋でも、情報や思考が伴っていなければ、ただ綺麗なだけで実際には何の役にも立たないという事がよくわかる。

空間を整理するためには、プライオリティをつけることが大切→そのためには情報を整理する必要があるが、それには視点の導入が大事→視点を導入するには、思考の情報化…と流れていくのだが、それを実際の自分の仕事に置き換えて説明してあるので、理論と実践という意味で大変わかりやすい。

「自分が何のために、これをやっているのか」がはっきりしないのに、整理整頓を始めるのではなく、「視点」を決める事が大切。その視点を決めるためには色々な情報を持ち寄って、その中で「これ」というのを決める。その決めたものが違ったら、方向的にはまったく別のものになってしまう。

一番簡単な空間の整理でも、「使う頻度」で整頓するのか「機能性」か「デザイン」かで順番はガラッと変わってくるわけだ。書類は時間軸で、文具は機能性でと、違う視点で整理する事も可能。

その「視点」も一度決めたからそれに固執するというのではなく、時間や技術革新、心の持ちよう、相手の変化などで常に変わるものだろう。(それを変えないと、偏屈とん頑固とか意固地と言われるが、本人は正しいと思い込んでいるので、言われたら反発する?)

いずれにしても「すっきりした空間は、仕事の効率が上がり、リスク回避になる」という目的を持ってとりあえず身の回りを整理整頓しようと思わせてくれる良書。

ビジネス書というよりは…

佐藤可士和自らがアイデアの源泉を語る!
の内容どおり、一人の人間のものの考え方や仕事の取り組み方がわかる本です。
整理術や、自己啓発を主な目的としている人にはおススメできません。
ノンフィクション小説のような感覚で、
問題解決プロセスをなぞっていくという風に読むのが一番楽しめるのではないでしょうか?
デザイナーの人の本ははじめて読むのでなかなか面白かったです。

臨床医の立場から

 本書にいわゆるハウツーもののような整理の手練手管を期待してはいけません。その内容はアートディレクターという仕事の本質、根源に遡るものです。著者はこの仕事をドクターになぞらえ、”答えはいつも自分でなく、相手の中にある”、”それを整理するために相手の思いを整理することがすごく重要”と述べています。これはデザインというものを感性ではなく、論理で捕らえ、その過程を理路整然と表現すると言う態度であり、ご本人の意識どおり、ドクター(臨床医)の思考回路そのものであろうと思います。臨床の知恵と言うべき思考方法がこのように全く違う分野でおこなわれていることに一種の驚きと喝采を持って読みました。

真の意味の自己実現とは何か

読んでみて、素直に人に勧めたくなった一冊。

最初は、この著者に対して大いなる偏見があった。
つまり、自分の才能一つでのし上がった人特有の、自我の強さに満ちた人種なのではないか、という。
ところが、いざ読み始めてみれば、そのフランクで柔らかい語り口に、自然しぜんと引き込まれてしまった。
しかも、そこに書かれている内容は、なかなかのもの。
伊達に「気鋭のアートディレクター」を張っているわけではないな、と思わせられた。

書名に「超整理術」とあるのは、「単なる環境整備のことだけを言っているわけではない」という意味合いで「超」が付いている、と考えてよさそうだ。
「空間の整理」「情報の整理」「思考の整理」と三つに分け、大切なのはプライオリティーであり、視点の導入であり、思考の情報化である、と説かれている。

何より感心したのは、はっきりと語られていたわけではないが、この著者の考え方の奥にあると思われる、「自我を去ることが仕事の成功につながる」という思想。
もっと、「自分はこう表現したい」と強く押し出す形で成功してきた人なのかと思いきや、自分を表現することよりも、クライアントの求めるものを正しく汲み取り、それに寄り添う形で自らの才能を投入することにより、その仕事のあるべき姿が実現し、そこにあるべき成果が伴うに至る、といった哲学の持ち主であるように見受けられた。

真の意味の自己実現とは何かが端的に語られており、特に芸術系の道で身を立てようと志す人にとっては、非常に参考になりそうだ。
結局、「自分が、自分が」と思っているうちは大したものは生み出せず、自在に視点を変換させ、ある時は受け手の立場に立ち、ある時は受け手をも超え、俯瞰した立場で捉える、といったことが、価値のある何かを生み出すためには必要不可欠なのではないか。
そのようなことを改めて考えさせられた。

賛否両論ありますが・・・

良くも悪くも可士和さんの周辺話をコンパクトにまとめてある本です。
可士和さんや広告業界をあまりご存じない方にはお勧めなのではないでしょうか。
もう少しつっこんだところを知りたいかたは宣伝会議からBEYONDという作品集がでています。
巻末にそれぞれの作品の制作プロセスが語られており、「発想の整理術」という点ではこちらもお勧めです。

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